マックワールドねたもこれで最後。で最後に取り上げる製品はというと,…はたから見ると製品よりも面白い,ちょっとした事件。
ATIテクノロジーズはマックワールドエキスポ直前に発したプレスリリースで,新しいiMacとパワーマックの新製品が発表されると報じてしまった。アップル社のスティーブ・ジョブズはこれに激怒,基調講演からATIに関するものをなくし,予定されていたATI幹部のスピーチや新しいグラフィックチップ「ライド・オン」のデモもすべてキャンセルした。
ATIのリリースはプレスリリース配給サービスのビジネスワイヤーから発行された。そのリリースを取り上げたものは,CNET Japanの記事にもなっていた。ぉぃぉぃ,こんなの出ちゃっていいのかよと思っていたら,やはりいろいろあったようで…。ATIとしてはもう素っとぼけるしかないという感じだが,できる限り自分の地位を確保しておきたいと思った行動だったか? マックのグラフィックカード市場は今まで性能面でちょっと劣るATIの独壇場だったが,3dfxのブードゥー,フォーマックエレクトロニックのプロフォーマンス,そしてヌビディアのゲフォースが参戦と,風雲急を告げてきた(MacWIRE ONLINEの記事)。ATIは先手を打って期待の新カード「ライド・オン」を発表。新しいマルチプロセッサG4のOEMオプションとなることを伝える術を探していたのだろうが…。
キューブなどはその形状で利用できるグラフィックカードは限られる。デフォルトではATIの16MBラージ128プロ。だってあの小ささ(8インチ)ぢゃあそれ専用につくるしかない。ブードゥー5は13インチもあるし。まぁ,なんにしても_彼_の怒っている姿が目に浮かぶようで,ATIには気の毒な気もしますな。OEMを全部取り消されるなんてことがなくてよかったかもしれないけど,他のカードメーカーが力を入れている現状では,次はないかも,ねぇ(^_^;)。
|